◆スケジュール
10:00~10:05 開会あいさつ: 主催者挨拶
10:05~10:15 ホームステイ事業概要の説明:
事業実施方法について、受入の際の
注意事項、協会からのお願い 等
(※資料:ホームステイ事業概要)
10:15~10:45 体験談発表:S・K様
ボランティア歴25年以上のご経験を通して、
ホストファミリーとしての対応や心構えについて
お話いただきました。
お話の後は、皆さんからの質問にお答えいただきました。
10:45~11:20 ホスト交流会:
各グループで、自己紹介を交え、
ディスカッションを行いました。
・ステイ中の食事について
・ステイ中で困ったことについて
・受け入れる際の心構え 等
11:20~11:50 埼玉県オリンピック・パラリンピック課からの案内 :
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、
競技に参加する選手の家族に対してのホームステイ
(埼玉県版ホームステイ)についてのご案内と、今
後の予定についてお話いただきました。
・テストホームステイについて
・埼玉県版ホームステイ募集要項 等
11:50~12:00 質疑応答と今後実施のホームステイについて :
全体を通しての質疑応答とアンケートのご記入を
していただきました。
7月7日(土)~8日(日)外国人留学生ホーム
ステイについて、ご案内をいたしました。
【体験談発表】
S・K様(さいたま市在住)
「ホームステイボランティアを始めて27年になります。思い切って始めました。ホームステイをするに当たって家族の同意を得ることは大前提になります。子どもたちは“お母さんがやりたいなら良いよ”と言ってくれたので良かったのですが、主人の説得は難しかったです。主人は“知らない人を自分の家に泊めるのはちょっと…”と言っていました。ですが、“私だって結婚当初は知らない貴方の家に住んでいたんだから!”と納得してもらい、受け入れました。1度受け入れてみると“今度はいつ来るんだ?”と言って、主人の方が楽しんでいるようでした。それから今までずっとホームステイを続けています。
私がホームステイを始めた頃は、まだ人種差別のあるような時代で、黒人の子を受け入れる家庭が少なかったので、最初にその子を受け入れました。最初の10年はアメリカからの子ばかりでしたが、その後はアジアの子を受け入れるようになりました。今まで27年間で何百人もお預かりしてきましたが、トラブルに見舞われたことはありません。それは私の性格がアバウトだからだと思います。そのくらいの気持ちでいることが、ちょうど良いんだと思います。
(中略)
私は、ホームステイでは必ず日本文化体験をしてもらうように心がけています。ホストファミリーは海外に目が向いているので興味はそちらに行きがちですが、ゲストは日本に興味があって来ているので、何か一つでも日本文化の体験をしてもらえるようにしています。着物の着付けをしたり、歴史的な建物に連れて行ったり、料理を作ったりします。その写真を撮って、寄せ書きをしてプレゼントするだけで、特別なことをしなくても喜んでいただけます。
あと、“教えてあげる”“○○してあげる”という気持ちは捨てるようにしています。せっかく我が家に来てくれているのだから、お互いに楽しむことを大切にしています。なので、私はゲストの国についてはほとんど調べないです。ゲストから国のことを聞いたり、趣味や特技を聞いたり、相手のやりたいことを聞いたりして、たくさん話すようにしています。
今まで何百人も受け入れていますが、語学力も様々です。私は中学1年生レベルの英語力しかないので使いません。自分が伝えようとする気持ち、相手が聞こうとする気持ちがあれば伝わるものです。」
【質疑応答】
Q.いままで何人も受け入れていますが、外食やどこかへ出かけた場合の費用はどうしていますか?
A.外食は基本しないようにしています。学生はお金がないので、外食する場合には高いところには連れて行きません。うどん屋さんでも十分に喜んでくれます。でも、なるべく家庭で一緒に作って食べるようにしています。どうしても高価なものを食べたいという時には“これくらいの値段がかかるけど良い?”と本人に聞いて了解を得てから連れて行くようにしています。過去に“どうしても和牛が食べたい”と言う子がいたので、値段を知らせて連れて行きましたが、その子は自分でちゃんと払っていました。出掛ける場合も同じです。いくら位かかるか伝えてから、連れて行くようにしています。事前に情報を調べて、相手にきちんと提供して、それで良ければ連れて行くようにしています。
Q.過去に受け入れた女子高生がいたのですが、日本での生活に戸惑って引きこもってしまいました。その子は親に言われて日本に来た感じだったので、どこまで踏み込んで良いか分かりませんでした。今でも、その時どうしたら良かったのかなと悩んでいます。
A.私が受け入れた子でも、そういった子はいました。基本的には、そういった子は無理やり引っ張り出さないで、好きなようにさせていました。食事は食べてくれるので、それだけはきちんと食べてもらって、あとは何もしなかったですね。そういった子は、比較的自分の国でも同じような感じなのではないかと思います。あまり気にせず、でも、私はホームステイしてくれた子には、来た時より少しでも日本を好きになって、母国に帰ってもらいたいと思っています。自分に何かしてくれたという気持ちは伝わると思いますので、きっと大丈夫なのではないでしょうか。
【グループディスカッション】
今回は参加者を6グループに分け、ディスカッションを行いました。最初にグループ内での自己紹介をしていただきました。その後、体験談を受け、各グループでお話をしていただきました。最後に各グループで話し合ったことについて発表してもらい、参加者全員で共有をしました。
―各グループによる発表の主な内容―
1グループ
・食事について
無理やり日本食を作らなくても、その方に合わせたものを出せば良い
2グループ
・食事について
ムスリムやビーガンについては、食品成分表示の確認が必要
・言葉について
出来るだけ日本語で話すようにして、身体を張る(ボディランゲージ)
・笑顔
ホストが笑顔で迎えればゲストも笑顔になる
3グループ
・受け入れ時の対応について
頑張りすぎたらダメ!自然体でいることが一番
・食事について
日本食と言っても刺身や寿司は好みが分かれるので注意!
4グループ
・食事について
お家で作ることで相手の好みを知ることが出来る
・心
受け入れる側の心、愛情を持った対応を!
5グループ
・ゲストとの過ごし方
「何かしたい?→なんでもいい」は、皆でBBQをしてワイワイ過ごすと自然と会話が出来る
・お土産について
お金をかけずに日本のお土産をあげたい場合には、100円ショップを活用すると良い
6グループ
・今までの受け入れで経験した問題について
家族として受け入れたいのに、それが出来ない場合はどうすれば?
母国で裕福な家庭で生活をしている女子中学生を受け入れたが、ホストを召使いのように扱う
思春期の女の子にどう対応すれば良いのか?
➡難しい問題であったため、何が正解であるのかは分からない問題でありましたが、ご経験の豊富なボランティア様が「その子をウチに連れて来たら良い!」と、頼もしいお答えをしていただきました。