公益財団法人埼玉県国際交流協会

「ホームステイ事業研修会」を実施しました

◆スケジュール

時間 内容 詳細
14:00~14:05 開会あいさつ 埼玉県国際交流協会
事務局長 鈴木健史よりご挨拶
14:05~14:30

ホームステイ事業

概要説明

事業実施方法について
受入の際の注意事項
協会からのお願い 等
(※資料:ホームステイ事業概要)
14:30~15:30 体験者発表 Y・M様
GGS会員大学、日本語国際センターの両方よりお受入いただいた経験を基に、お話をいただきました。
N・K様
受け入れたゲストとの過ごし方について、一日の流れについてをお話しいただきました。
14:50~15:30 参加者同士の意見交換
①ゲストとの過ごし方について
②受入に必要なこととは
 
上記2点について各グループで意見交換をしていただきました。
15:30~15:50 埼玉県オリンピック・パラリンピック課よりご案内 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、県内で実施する競技に参加予定の選手の家族に対してのホームステイについてお話しいただきました。
その後、今後の計画作成の参考とするため、アンケートの実施を行いました。
15:50~16:00 今後実施のホームステイについて 11月4日(土)~5日(日)に実施するホームステイについて、ご案内いたしました。
詳細の情報については、メールでご連絡する旨をお伝えしております。

 

     
研修会全体の様子 事務局長より開会あいさつ

埼玉県オリンピック・パラリンピック課

濱田主幹

【体験談発表】

Y・M様(秩父市在住)
 「いままでにゲストを多数受け入れました。受け入れたのは、外国人留学生も日本語教師も様々います。秩父市に住んでいるので、待ち合わせ場所が「秩父駅」か「西武秩父駅」になるのですが、きちんと伝えたつもりが、違う駅で待っていたというハプニングがありましたが、それは大きな問題とはなりませんでした。以前、スペインからのゲストを迎えました。ステイ後にも交流があり連絡を取り合っています。いま、息子がスペインに留学しているので、スペインで連絡を取り合って、息子との再会をしていると思います。7月に受け入れたオーストリアからの留学生は、ステイ後、休みの時に友達を連れて遊びに来てくれました。この時は平日だったので、学校の許可を得て、教室で異文化交流の場を設けることが出来ました。ホームステイを通して、このような交流ができ、とても楽しいです。
 
(中略)
 
 私は自称“英検6級”です。英語はあまりできませんが、言語はそんなに重要ではないと思います。伝える気持ちが大切だと思います。日本語国際センターからのゲストを受け入れましたが、彼らは日本語が出来るので、面白みが少ないです。むしろ、日本語が出来ないゲスト(外国人留学生)を迎えたほうが、ワクワクします。協会のホームステイは初級のホームステイだと思うので、まだやったことのない方も始めやすいと思いますので、ぜひやってみてください。」
 
 
※Y・M様は、GGS会員大学と日本語国際センターの両方のゲストを迎えたご経験をお話してくださいました。当協会のホームステイ事業概要にもありますが、「コミュニケーションをたくさん取ること」を実践なさっているのが分かりました。言葉についての不安もあるかと思いますが、身振り手振りや単語でだけでも伝えられることが、皆様に伝わったようでした。
 
   
 
 
N・K様(さいたま市岩槻区在住)
 「ホームステイを始めて14年になります。ゲストとの1日の過ごし方をどう過ごせば良いか悩むことはありますが、私の場合は、ゲストと一緒にスーパーにお買い物へ行きます。その時に、食べたことはないけど、食べてみたいものはある?(チャレンジしてみたいものは?)と尋ねて、あれば、それを買って帰ります。そして、ゲストが女の子の場合は、一緒に台所に立ってご飯を作ります。男の子の場合は、台所に入ることはあまりせず、夫と、夫の趣味である登山の話などして過ごしています。いままで出した料理で、ゲストに好評だったものは、牛肉とごぼうのしぐれ煮です。これは、皆さん“おいしい!”“お代わり!”と言って喜んで食べてくれます。岩槻は人形の町なので、人形を見に連れて行ったりもします。
 
(中略)
 
 いままでホームステイを受け入れて、毎回お天気には恵まれています。夫も私も登山が趣味なので、晴れの日はとても貴重で、やっぱり山に行けばよかったかな?なんて話したりもしますが、ゲストとの時間も楽しいので、それはそれで良かったなと思います。逆に、私たち夫婦だけの家庭に来て楽しめたかな?本当はお子さんがいる家庭の方がにぎやかで良いのではないか?と考えることもありますが。私はゲストに日常を味わってもらう感じで過ごしています。」
 
 
※N・K様は、ゲストとの1日の流れをお話ししてくださいました。ホームステイの経験がないご家庭の方が、実際にホームステイをするイメージがつきやすかったのではないかと思います。参加者から「食べたことがないもので、食べてみたいのはある?と聞くと、どんなものを答えるのですか?」との質問が出ました。N・K様がおっしゃるには、食べたことのない野菜が多いそうです。代表的なのが“ごぼう”だそうですが、料理するとおいしく食べてくれるとのことでした。外国人留学生は、自炊をしている方も多いようなので、料理を教えてあげることも、コミュニケーションとしては良い方法なのではないでしょうか。
 
 
   
 

【意見交換】

 お二人の体験談を受け、6グループでディスカッションを行いました。テーマを設定(ステイ中のゲストとの過ごし方について)しましたが、テーマだけに限らずざっくばらんにグループでお話していただきました。各グループでお話してもらったことについて発表してもらい、参加者全員で共有をしました。
 
     
     
 
―各グループによる発表の主な内容―
 
Aグループ
・ゲストに好評だったステイ中の過ごし方の例
アニメ名所めぐり(蓮田市の鷲宮神社)/無料の公共施設/学校訪問
伝統的祭紹介/料理を一緒にする
・相手の興味をしっかり聞いてから、過ごし方を決める→コミュニケーションが大切!
・ステイ中に有意義な時間を持てると、いつか相手の国を訪問することが楽しみになる
・子ども達がとてもOpenMindになるので、お子さんのいる家庭がおススメ!
 
Bグループ
・ステイ中はお金をかけない(日常を体験してもらう)
・最初にルールを説明する(お風呂、食事等)
・ホームステイを楽しむ気持ちが大切!
 
Cグループ
・日常生活を体験してもらうので、特別なことは何もしない
・1泊2日のステイ後のつながりが長く、良い関係が保たれている
・ステイする学生も受け入れる家庭もお互いに信頼することが大切!
 
Dグループ
・ホストファミリー同士の情報交換は大切!!今後も継続して機会を設けてほしい
Fグループ
・ホームステイボランティアをする動機は、自分が体験した異文化交流の恩返しである
 
Gグループ
・言葉に頼らなくてもコミュニケーションは取れる
・ホームステイを受け入れたことがない家族にとって意見交換は参考になる
※各グループで出たお話を共有することで、ホームステイをまだ経験されていないご家庭にとっては、とても参考になったようです。受入家庭同士の情報を交換する場が、今まではない状態でしたので、研修会を開くことにより、互いのステイ中の過ごし方やゲストとのコミュニケーションの取り方を知ることができたのではないでしょうか。
 
 

【質疑応答・要望等】

 
Q1.受入家庭はどのように決めているの?
A1.留学生からの申込完了後に、ホームステイボランティアの皆様にご案内をしています。受入可能なご家庭からご返信をいただき、ご家庭の状況(登録状況)と留学生のプロフィールを参考にマッチングしています。
 
Q2.現在までの留学生の国別統計は?
A2.平成25年度から平成28年度までの集計結果は、以下のとおりです。
参加者数グラフ
参加者数
Q3.ステイ中の費用について、ゲスト負担ということだが実際は自分たちが支払っているのだが?
A3.基本的には、ステイ中の費用についてはゲスト負担でお願いしています。ゲストには、ホームステイ申込時に、注意事項として伝達しております。再度、注意事項として伝達はしていきますが、各家庭においても、ステイ時にルールとして説明していただけると幸いです。
 
 
※参加者から「日本人と結婚し、長い間日本で暮らしている妊娠中の子が、ホームステイに来たことがある」とのお話がありましたが、当協会からではなく、別団体からのホームステイであることが判明いたしました。当協会でのホームステイでは、このようなことは現状ありませんが、関係機関との連携を深め、このようなことが起きないよう努めてまいります。
 
 
※当協会がホームステイの受入れをお願いしたにも関わらず、受入希望をしてくださったご家庭全員に留学生をご紹介できないケースがあること、また、ご紹介できなかったご家庭への対応が不親切であったとのご指摘がありました。今後はこのようなことがないように、努めてまいります。ご登録いただいているご家庭とは、今後もお付き合いを続けていきたいと思っておりますので、引き続きご協力くださるようお願い申し上げます。